保育士を取得した女性の大学生活。楽しかったり辛かったり。

保育士になったわたしの大学生活
私は地元の私立大学に入学し、4年間講義と実習を重ねました。
講義は基本的な国語・数学・英語・音楽・美術の他に、保育小六法を使った法律の授業、児童養護、小児保健などの専門的なことを学びました。
実習は保育園(10日間)・幼稚園(20日間)・児童養護施設(10日間)・特別支援施設(10日間)に行かせてもらい、日誌や指導案をたくさん提出しました。
あまりの大変さに卒業手前まで「保育士にはなれそうにない」と諦めていました。
でも「せっかく資格をもらえるんだから、最初だけでも現場に立った方がいい」と周りから励まされ、いろんな保育園にボランティアに行って「ここなら働けそう」と思えるような職場に出会いました。
その保育園は今では結婚と引っ越しで退職しましたが、次の職場もまた保育園でパート勤務をしています。
奨学金を借りて学費をねん出
奨学金を借りていたので、だいだい240万です。
入学金・授業料・実習費(作り物などの準備物は実費だったので)・教科書代など、4大だったのでかなり費用がかかりました。
母親のサポートもできる保育士を目指す
高校生の時に友達が家庭環境に悩み「自分も自分の子に対して虐待してしまうかもしれない。
子どもなんて望めない」とつぶやいていたことがきっかけで「そうならないように私がサポートする!」と、そこから保育士になることを意識しました。
もともと音楽も美術も好きで、それを生かせる仕事に就きたかったこともあり、自分の好きなことを生かせるのは保育士だと思いました。
育児に自信がない人でも、周りのサポートがあれば育てられる。育児に悩む人や働くお母さんたちが楽しく子どもと過ごせるように助けになりたいという思いが強くありました。
その友達は県外に出てしまい、いまだに独身生活を楽しんでいます。
いつになったら私の役目がくるのか、待ち遠しいです。
1・2歳児を担当することに
私は勤務していた保育園の方針で、1,2歳児クラスのトイレトレーニングを任されていました。
この子はだいたい30分間隔でおしっこが出る。この子は2時間くらい出ないから時間を空けてトイレに誘おう。とそれぞれの排尿間隔を把握していました。
季節ごとやその子の気分や体調でも変化が出るので、すべてうまくいくわけではありませんでしたが、タイミングよくトイレで成功すると子どもと一緒に喜んでいました。
進級するまでにクラス全員布パンツに移行することができたのは、今でも自分の自信になっています。
そして5年6年と続けていると、赤ちゃんだった子どもたちはすっかり大きくなり、あっという間に卒園していきます。
言葉も喋れなかったのに、自分でパンツも履けなかったのに…いろんな思い出を残して卒園していく子どもたちを見送るのは、涙を止められずにはいられません。
毎年卒園式には感動の涙
やっぱり一番感慨深いのは卒園式だと思います。
やはり一番大変なのは人間関係だと思います。
なかなか外からではわからないので、実際に働いてみないとわからないことも多く、休憩室では悪口のオンパレードになっていることも。
面接入社直後は優しかった上司が、日が経つにつれて冷たくなり、嫌がらせをしてくることもありました。
書類や行事の準備がうまくできない。聞いても誰も助けてくれない。保育自体は楽しいのに、子どもは可愛いのに、だんだんと辛さの方が増してきました。
もうここでは働いていけない…と、そこを退職して他の保育園で働いてみると、全く違う環境に驚きました。
勤務してから3年経っても園長先生は優しいままだし、周りの先生も困っていたら助けてくれるし、さらにパートでも有休をもらえることに感動!
ずっとこの保育園で働いていきたいと思いました。
保育士資格は通信でも取れる
通信教育でも大学でも短大でも、講義で知識を増やしていくことも大切ですが、一番必要なのは経験です。
実際に現場に立ってみないとわからないことばかりです。時間が許す限りどんどんボランティアに行きましょう。
最初からてきぱき動ける人なんていませんし、私たちも学生や新人に完璧を求めていません。
ボランティアや手伝いに来ていた時の方が、子どもたちとしっかり遊べます。
どんなことで喜んでどんなことで泣いたり怒ったりするのか、余裕のある時にしっかり考察するのも一つの勉強です。
ついでに園全体や職員同士の雰囲気もよく観察した方が、将来人間関係で悩む可能性が減るのではないかと思います。
子ども同士のトラブル仲介や保護者の対応など大変なこともありますが、それ以上に保育は楽しいですよ。
あなたの明るい笑顔と元気を待っています。